体外受精以外の方法で不妊症の治療を受けたい方のために
現在、日本の夫婦の10組に1組は不妊症で悩んでいると言われています。体外受精は健康保健が効かない高価な治療法であり、感覚的に「そこまでしたくない」とおっしゃる患者さんも多くいらっしゃいます。
そこで当クリニックでは体外受精以外の方法で不妊症の治療を受けたい方のために、治療プログラムを提供させていただきたいと思います。
まずは当クリニックの治療を1年間受けてみてください。
それでどうしても妊娠しない方は、そこで初めて体外受精をうけるか、不妊症治療をやめて自然体でいくかの選択をされたらいいと思います。
私の患者さんの中にも不妊症治療を止めたとたんに妊娠された方もいらっしゃいます。
不妊治療のステップについて
不妊症検査と治療 第1段階
基礎体温
基礎体温をまず1ヶ月つけていただきます。これにより排卵の有無を確認します。
排卵障害のある方は、排卵誘発治療を行います。
排卵誘発治療
排卵が無い方や、排卵は認められるものの卵胞の発育に問題のある方にはホルモン剤を使って
排卵誘発治療を行います。
排卵誘発剤には内服薬と注射薬とがあります。
注射薬の排卵誘発剤の方が作用が強いのですが、それだけ副作用も強く出現する可能性があります。
主な副作用は多胎の発生率が増えるかもしれない事と卵巣過剰刺激症候群です。
そのためこの治療をうける方は、ホルモンの専門家のもとで治療を受けるのが望ましいと言われています。
子宮卵管造影検査
卵管が通過しているかどうかの検査です。この検査ではX線装置が必要ですが、
当院にはこの装置がありませんので、近くの病院で検査をお願いしています。
精液検査
夫の精子の数や精子の運動率などを調べます。
精子の数が少ない方または運動精子が少ない方は、精子を濃縮して子宮内に注入する治療を受けていただきます。 これを人工授精(AIH)と呼んでいます。
不妊症検査と治療 第2段階
不妊症の第一段階の検査で異常がなかったが妊娠に至らなかった人と卵管に異常が疑われた人には腹腔鏡検査をお勧めしています。
これは全身麻酔を必要としますので、クリニックのレベルではできません。
それで日生病院などの大きな病院で腹腔鏡検査をうけていただきます。
検査が終わればまた私のクリニックで引き続き治療を受けていただけます。
上記の治療を受けてもどうしても妊娠されない方は、希望があれば体外受精の施設への紹介もしています。
体外受精の成功率
体外受精の成功率は女性の年齢に関係します。
将来体外受精を受ける可能性のある方は、体外受精の成功率は女性の年齢に関係することを知っておいていただきたく思います。
一般的に37歳を過ぎると成功率は低くなってくるというデーターがあります。
ですから当クリニックで治療を受けられる方は36歳以下の方が望ましいと思います。